著作:yumimei
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■登場人物
・母(45歳)……はっきりと物事を言う。テキパキしている
・父(47歳)……基本無口だが、くすぐりが弱くて大声で笑う
・姉(21歳)……何をするにもズボラ。ダラダラするのが大好き
・兄(18歳)……真面目だが少し抜けている
・妹(10歳)……達観していて姉と兄よりもしっかりしている
■台本(3000字)
姉「ねぇねぇ!私がデザートに取っておいたポテチ誰が食べたの!?」
兄「知らないよ……無意識に食べたんじゃないの」
姉「そこまで食いしん坊じゃないから!」
妹「お姉ちゃん……うるさいよ」
姉「あ!妹までそう言うこと言うの!?ひどい!」
姉「お母さん!!2人ともひどいこと言うんだけど!!」
母「まぁ、アンタなら無意識に食べそうだよね」
姉「……」
父「……」
姉「……誰も味方がいないんだが」
兄「そもそも、そのポテチがどこにあったかなんてみんな知らないだろ」
姉「知ってる人いるかもしれないじゃん!!」
姉「これは!!姉の名推理を出すときがきたか……!!」
妹「勝手に話進めないでよ……めんどくさいな」
姉「妹よ!これは重大な問題なのですよ!!」
母「勝手に1人でやってなさい」
姉「よーし!1人ずつ取り調べ行うぞ!!」
ーー衣装着替えーー
姉「姉お手製の探偵服!」
兄「その服どこにあったんだよ……」
姉「(人差し指を立てながら)ちっちっちっ」
姉「探偵になるにはまず服装からでしょ!」
妹「はぁ……わたしは付き合わないからね。好きにやっておいて」
父「……」
姉「お父さん!さっきから何も喋らないね……怪しいなぁ……」
父「……いつも通りだ」
姉「こんなに無口なお父さんは初めて見たからなぁ……うーん……」
母「お父さんはいつも無口でしょ」
姉「いーや!いつにもまして無口なんだよねぇ……」
姉「ちょいと検査させてもらおうかな」
父「……だから何もないって……ぎゃはははっははは!!!」
姉「ほーれ、正直に言わないと……くすぐりだー!!」
父「ぎゃは!ははははっははっはあはっは!!」
妹「うるさ……少しは静かにできないの」
父「くっ!はっはははは!!」
姉「うーん、中々白状しないなぁ」
父「お、お願いだからやめてっははは!ポテチなんて知らないっはは!!!」
姉「くすぐりに弱いお父さんがこう言ってるから本当なんだろうなぁ……」
姉「よし、くすぐりはやめてあげよう」 父「はぁ、はぁ……し、しんどい……」
兄「……お気の毒すぎる」
姉「よーし、次は誰を取り調べようかなぁ〜〜」
母「いい加減にやめたらどうなの?」
姉「よし!!母!君に決めた!!」
妹「お母さんターゲットになってかわいそう……」
妹「わたし、部屋戻ろうかな」
姉「ちょっと待ったー!!事件が解決するまでは部屋へは行かせない!!」
兄「事件って……ただポテチがなくなっただけでしょ」
母「はいはい、もういいからさっさと調べなさいよ」
姉「母よ……潔いな……その潔さがまた怪しさを感じる……」
母「はぁ……お母さんね、あなたと違って忙しいの。わかる?」
姉「うっ……!心臓に突き刺さった……刃が……」
姉「いや!気のせいだ!母のことだから、そうやって傷つけて誤魔化す気なんだろう!!」
母「……ふぅ……」
姉「うっ……こ、怖い……」
姉「だが、怖いと言ってられない!勝負!!」
母「なんの勝負するの?私はなんでもいいわよ?かかってきなさい」
姉「ふっ。その余裕もいつまで続くかな?」
姉「にらめっこだー!!」
姉「にらめっこしましょっ。笑うと負けよっ。あっぷっぷー!!」
母「…………」
姉「…………」
母「…………」
姉「…………ぷっ」
姉「はははは!お母さん!なんで真顔なの!!あははは!」
母「いちいち変な顔するのめんどくさいし、これが手っ取り早いと思ったからね」
姉「私の渾身の変顔が効かないとは……母、恐るべし……」
姉「まぁいい……母に負けてしまったから、ここは諦めてあげよう」
兄「え、そんなんで解決していいんだ」
妹「お姉ちゃんバカだからちょうどいいんじゃない」
姉「こらあああああ!バカって言うな!!バカじゃないんだぞ!!」
妹「はいはい」
姉「次は妹を調べてあげよう……」
妹「はあ?わたし?嫌なんだけど」
姉「ほほーう……。断るんだ?あやしーなー」
妹「怪しいとかじゃなくて普通にめんどくさいんだけど」
姉「妹はまだ小さいもんねぇ?お菓子大好きな年頃だもんねぇ?」
妹「……はぁ。あのさ、幼い子全員がお菓子好きだと思わないでくれる?」
姉「言い訳は……私の取り調べが終わってからにしようか!!」
妹「ちょ!……っ触るな!!」
姉「痛い!!ゲンコツしないでよ!姉だぞ!!偉いんだぞ!」
妹「嫌なことされたらゲンコツするに決まってるでしょ」
妹「いい加減にしてよね……」
姉「でも、ガードする妹がますます……」
妹「うるさい!知らないって言ってるでしょ!」
妹「あんまりわたしを怒らせないで……」
姉「あ……は、はい……わかりました……」
妹「はぁ、全く……いい加減にしてよね……」
姉「そしたら、気を取り直して……!!」
姉「最後はお前だな!兄!!!!」
姉「犯人は最後に出てくるってお決まりなんだよ!」
兄「本当にお気楽な脳みそしてるんだな……」
姉「さぁ、さぁ、さぁ!!早く白状しなさい!!」
兄「いや、知らないし。ていうか、本当に自分で食べたんじゃないの」
姉「私が!自分で!食べてたら!わかるでしょうが!!」
兄「家の中、もっと探してみたら?」
姉「なんでそんなに家の中探してほしいの……?」
兄「は?だから、お前が隠してたりしてる可能性あるからだって」
姉「ほーう、そこまで言うなら家の中探すけど、何もなかったらどう責任とるのさ」
兄「いや……たかがポテチで責任とれって言われても……」
姉「たかがポテチ!?今、たかがって言った!?」
姉「私がこの日のためにどれだけポテチを望んだか知らないでしょ!!」
妹「……また始まった……おにぃ、なんとかしてよね」
兄「俺が!?もう関わりたくなくて無理だよ……」
姉「兄がそこまで言うなら家の中を探そうじゃないか!」
姉「見つからなかったら、家出してやる!!」
ーー数分後ーー
姉「……はぁはぁ、やっぱりどこを探してもなかった……はぁはぁ」
兄「そもそも、そんなに探し回ってないじゃん……」
妹「そうだよ、ちゃんと探してよね」
母「数分探したくらいで見つかるわけないし、そもそもアンタが食べたんでしょ」
父「……」
姉「え……やっぱり私が食べたのかな……」
姉「なんかそんな気がしてきた……」
妹「最初っからそう言ってるじゃん」
兄「ようやくこの話も終わりか。時間を無駄にした気がする……」
母「じゃあ、私はご飯作りに行くわね」
妹「わたしは部屋に戻る」
兄「俺は図書館行ってくる」
父「……リビングで新聞読む」
姉「みんな各々行ってしまった……」
姉「……おっかしいなぁ〜私が食べたのかなぁ〜〜」
姉「まぁいっか。また買えばいいだけのことだし」
姉「ふふふ〜ん♪」
ーー父視点(心の声)ーー
父「あっぶなー!!」
父「残業で帰ってきたとき、夜ご飯だけじゃ足りなくてポテチ食べてたのバレなかったー!!」
父「にしても、確か全部は食べてないはずなんだけどなぁ……記憶違いか……」
ーー母視点(心の声)ーー
母「はー!!こわ!」
母「ほんっとあの子しつこかったわね」
母「もしかして、私がつまみ食いしてたのバレてたのかしら……」
母「でもそこまで食べてなかったはず……つまみ食いじゃなくてほとんど食べていたのかしら…… 」
ーー妹視点(心の声)ーー
妹「お姉ちゃん推理力ありすぎでしょ!!」
妹「なんでわたしが怪しいって気づけたの!?」
妹「わたしが食べた時はもう少なかったから……残りはお姉ちゃんが食べたのかと思ったのに ……」
ーー兄視点(心の声)ーー
兄「危うくボロが出るところだった……!!」
兄「あいつ変なところで鋭いからな……」
兄「でも、俺が食べたときはもう2枚くらいしかなかったし……残りはあいつが食べたはずなんだ けどな……」
ーー姉視点ーー
姉「あ、そういえば昨日の夜ポテチ食べてたわ」 END
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